あーこれも大好きだ。
人間の体内に侵入して脳をのっとり、人間を食料として生きる寄生生物がいたとします。 泉新一の体に進入した寄生生物は、脳にたどり着けず、新一の右手に宿りました。 人間の思考を保ったまま、寄生生物の驚異的な力を持つ稀有な存在となった新一は、 各地でミンチ事件を引き起こしている寄生生物と対峙してゆくことになります。 はたして、彼らは人間を滅ぼすために自然から送り込まれた使者なのでしょうか。 なーんつて、妙な語り口ではじめてみたことに意味はない。 これもまじめに感想書くと、長くてねぶたい文章になりそだ! Moreにかきます。 ミギーとの別れ、再会に感涙なしに読めない。 ハリウッドで映画化するとか聞いたけどうそでしょ!?見ないよ。5点!! 私がこの作品を傑作だと感じるのは、文明と自然の関係をきれいごとなしに 語りつくしていると感じる点。 新一の立ち位置に影響を与える二人の人物(生物?)が多くを語っている。 一人は田村玲子。パラサイト(寄生生物)でありながら高い知能を持ち、自分達の 存在意義を問う。「我々はか弱い。それのみでは生きてゆけないただの細胞体だ。 だからあまりいじめるな」が印象的。無感情で合理的な、「自然」の象徴が言うには 矛盾に聞こえるが、その意味はその後人間が行うパラサイト一掃作戦で分かる。 それは冷徹で効率的。文明による自然の支配という感じ。 もう一人は、この掃討作戦の舞台となった市役所で市長として勤めている広川。 人間でありながら寄生生物の間引きシステムとしての必要性を解く。 「もうしばらくしたら、殺人よりもゴミのたれ流しの方がはるかに重罪だと気付く」 「人間どもこそ地球を蝕む寄生虫!!いや寄生獣か!」 ここでタイトルがパラサイトのことでなく、人間のことを言っていたというのが分かるわけね。 彼らと出会ったことで新一は最後の強敵、後藤との戦いに勝ったときに とどめをさすことに思い悩む。広川の調整論と一瞬同調する。 しかし、最後にはナタを振り下ろす。 このラストが良い。 著者も連載当初は「地球を汚す人間の悪性」をテーマに描こうとしていたらしいけれど それを声高に叫ぶひとが多くなった今、人間のエゴで自ら手を汚した主人公が リアルでいい。 それと、単に、ミギーが好き。
by nanako_6150
| 2006-05-10 23:42
| 作者名 あ行 25件
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