成金という言葉を、私はこのマンガで知りました。
たぶん川原作品で最も知名度の高い作品。映画化したしね。 聖ミカエル学園に通う、猫っかぶり娘3人組の長編物語。 もーほんとサイコーだよ、笑かしてくれるし泣かすし。カーラ君のマンガは 短編もいいけど、キャラクターが立っていて設定が面白いので長編も素晴らしい。 本編は、史緒、和音、柚子の三人娘が科学室にて沼色と国防色の液体を 混ぜたことで手に入れた怪力を使って、神父に化けたイタリア人に攫われた お嬢様方を助け出すというもの。ん、よくわからんな。 名言のオンパレードなのでちょっと抜粋。 「原色・華麗・極彩色の外国料理より 淡白・質素・パステル調の日本料理を 私は愛する!アジのひらきにぼんのうしてどこが悪い!」 (史緒 学校の雑木林でアジをくわえる姿を見られて) 「それならば この沼色と国防色を まぜるだ」 (三人 科学室にて) 「イタリアの変態はイタリアに帰すのがスジだよな」 (和音 マリーニ神父に不審を抱いて) で、2巻に収録されてるサイドストーリーが、これまたすごくいい。 というより、こっちが「笑う~」の真髄といったかんじ。 和音と、仲の悪い両親、面倒役の若槻俊介の関係の変化を描いた「空色革命」。 柚子が国語教師ロレンス先生宅で出会った、オペラ歌手としゃべる人形との 楽しく悲しい休暇を描いた「オペラ座の怪人」。 史緒と、16年間生き別れていた兄一臣との交流を描く「夢だっていいじゃない」。 「空色革命」で和音父が、お城付き成沢家のお嬢様に求婚する際に 「お嬢様を下さい そのかわりお城の件は引き受けます」といおうとして 「お城を下さい そのかわりお嬢様の件は引き受けます」といい間違えてしまい その後結婚してもずっと意地の張り合いを続けてきたというのがウケる。 20年経ってようやく意地を張るのをやめ、二人でお城にでかける姿は感動的だ。 とにかくすべてがいい!最強の2冊!めちゃくちゃまじめにレビューかいちまった!5点! あ、映画についてはMoreに。 いや~、びっくりした! いくらなんでも潜水艦はないでしょ!あと武装ヘリ!! まあ、わざわざ映像化するわけだし、VFXの得意な監督らしーから ちょっと派手めなシーンがほしいのはわかるんだけど、川原作品で 格闘シーンに15分以上費やすのはちょっとおかしーんでない? あのメンデレーエフ先生の爆発事故は怪力になるというだけで、 決して格闘センスが身に付いたり、巨大になったりはできないはずよ? 前半の学園シーンはそこから考えると、まーまだ良かったな。 ハウステンボスは聖ミカエルのイメージにピッタリだったし、生徒たちは スタイル抜群で(その時点で川原っぽくないけど)映画用デザインのかわいい制服が 似合ってた。しかし胸元と背中開きすぎだった。 でもねー、お嬢様の演技って難しいのか、みんな偽者のにおいがプンプンすんだわ! そしてお茶会のあの衣装と髪型はいかに!?ぜんぜん上品じゃないよ!? 頭、逆毛立たせてんの。なんで?縦ロールとかにしときゃいーじゃん! キャストについて。 主役の三人はまあ、合ってたと思う。上野樹里は特に関西弁(史緒さん関西弁だった) もうまいこと使いこなして、三人の中でも一番安定してた気がする。 伊勢谷くんの一臣さんも、殿下ってかんじでよかった。ヒロイック・ファンタジー書いたり ソープに取材に行ったりする雰囲気ではなかったが。でも、設定的に、ロマンスグレーな お年頃にしたのはなぜですか?監督。史緒と10歳違いでしょ? 俊介役もよかった。誰だかしらないけど。こちらは熱血君という設定に変えたみたいだけど、 殿下がああだから対比で映えてた。 ふー、しっかし、原作ファンにはつらかったぜ。 なぜに?なぜに?なぜに?という演出・展開が続いた。
by nanako_6150
| 2006-07-25 17:38
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