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今市子 「大人の問題」文庫 全1 
父親の再婚相手は自分と6つしか変わらない美青年。名は海老悟郎(エビゴロー)。
しかして、このカップルのゲイ婚を機に主人公・直人の周囲ではめまぐるしく
人間関係が交錯。それぞれが自分の幸せを掴むため、わがままに行動した末
家族は増殖いくのだった…。

裏表紙のあらすじでは、ファミリーラブコメディーってなってるね。そんなかんじ。

この作品で際立っているのは、主人公の母由美子の奔放なキャラクター。
変態的に愛らしい。
元旦那の再婚相手の兄(妻子持ち。複雑だ…)からプロポーズをうけたときの
舞い上がり方が最高潮にチャーミングだわ。
「頭では分かってるのよ、そんな事できるわけないって。ああ、でもママ舞い上がっちゃって。
ねえなんかママ、今人生で一番輝いてる気がしない!?」

海老家女性陣にしても今さんの他のマンガにしても、主人公の周囲の女性は
世の常識をものともせず我が道をゆくタイプが多い。みなとても魅力的だと思う。

キャラでは負けていないのにエビゴロー語りはなし。読めば分かるさ4点!
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by nanako_6150 | 2006-04-29 00:15 | 作者名 あ行 25件
今市子 「五つの箱の物語」文庫 全1
作者名「い」は本当に充実しているなあ。今度は今市子かあ。
私はこの人の短編大好き。もちろん長編「百鬼~」も好きだけど、あれも一話完結
だしね。

この、箱にちなんだエピソードの短編集の中では「きみといつまでも休日」が好きだ。
一番ボーイズラブレベルが低いから?(なぜ百鬼以外はみんなあっちなんだろう)

とにかく。突然12センチになってしまった黒岩君に、献身的に世話を焼く小泉君が
いじらしい。ハンカチに穴を開けて貫頭衣を作ったり、ティッシュ箱に入り口と空気穴を
開けて個室を作ったり。このへんのやりとりのテンポ、小気味のよいこと!
事故によって意識不明になっていた黒岩君が回復すると同時に、小泉君の空想の
産物であったちっさい黒岩君は姿を消してしまうわけだけど、短い作品ながら
小泉くんに感情移入してしまいここでしっかり感動しちゃう。
16パージの作品とは思えないほど深みがあるよ。

他の短編もどれも語るに足る珠玉の作品で…。
「図書館で会いたい」と「花曇り」に見るような連作の時間の遡り。今さんではよく見るけど
これって後の話の方をそうとう細かく作りこんでおかないと描けない。
この人の頭はどうなっておるのか、不可思議だ。

短編集だから短くしようと思っていたのについ力がはいってしまった。

萩尾望都さん、山岸涼子さんと並ぶ短編の名手だと思うので4点!
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by nanako_6150 | 2006-04-25 22:09 | 作者名 あ行 25件
井上雄彦 「リアル」 1~5
あまり多くは語りますまい。浅い読みだとなんか失礼になりそうだもの。

野宮にとってのバスケができる高校という場所、
戸川にとっての走るための脚、
高橋にとっての他人よりすぐれているべき身体、

心のよりどころとしているものを失ったときに、ほうり出される現実と
向き合って戦う人達を描いた作品。
私は涙は出ないんだけど、胸の奥がどすーんてなります。

一年に一巻しか出ないのが待ちきれないほど好きなマンガ。
誰にでも薦めたい度5点




あと、「あひるの空」の千秋くんて、野宮のアフロ時と……似ているよねえ。自粛。
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by nanako_6150 | 2006-04-23 22:34 | 作者名 あ行 25件
井上雄彦 「バガボンド」 1~23
吉川栄治の「宮本武蔵」を原作とした人気漫画ですね、って説明いらないか。

私、スラムダンクでは一部思い入れやキャラ萌え(あ、恥ずかし)でワーワー
言っとりましたけど、これはもう違う次元でポカーンとしちゃう。
隅から隅までどこをとっても完璧で、アシスタント使ってないいんじゃないかと
思うくらい(真相誰か知ってたらおしえて)、全てのコマが井上色。木とか土とか
土に溜まってる雨水とかまで。
芸術作品。

ストーリーやキャラクターの上手さは、どこまで吉川原作に忠実なのか私知らないので
井上さんを褒めたりできないけど、武蔵も小次郎も本当にこういう人物だったのじゃ
ないかと思わせる説得力がある。物語に足がついている感じがする。
おつうとジイさまキャラのかわいさはちょっとあざとい気もするんだけど…まあ好みの
問題かもな。

そーいや、ずいぶん前に(15,6巻が出た頃かな)、友人♂とバガボンド談義をしていて
「又八が、武蔵ら歴史上のスーパーヒーローと現代を結ぶキーパーソンなんだよね。
プロフェッショナルに憧れるし友人が先を行くと焦るけど、実際に行動に移せず失敗に弱い、
現代男性を表現しているんだなあ」とかなんとか、テキトーなことをえらそうに語ったら
「こらーっ」てゆわれました。

苦情は受け付けません。昔のことだから。

完結するのが楽しみなような惜しいような、4.5点!
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by nanako_6150 | 2006-04-18 20:55 | 作者名 あ行 25件
井上雄彦 「スラムダンク」完全版 全24
来た…。
私の青春時代(12才~現在)に幾度となく読み返し・落涙を強いた名作が。
ご存知、高校バスケマンガの金字塔といえる作品。

今まで50人の女子にフラれてきた不良桜木が、高校で出会った赤木晴子に
一目ぼれし、彼女に気に入られようとノリではじめたバスケットに
いつしか夢中になっていく…と。
あらすじだけだと本当に単純な話なのね。スポーツマンガにしても珍しいほど。
ただその中で出会う面々(猿多し)の造詣の深さ、バスケを通しての桜木の変化、
そしてきっと経験者にしか描けない複雑なバスケシーンの上手さが、この作品を
他と並びつかないものにしているんだと思う。
まあストーリーは、回想を多様しすぎて技がないとかゆう意見もあるけど、それでも
いいと思うんだよ。それに後になるにつれ、
そういう違和感はどんどんなくなってくるし。
晴子の一声目「バスケットはお好きですか?」に対して最終巻で桜木が「大好きです」と
答える長い伏線、素晴らしいよ。読者も一巻のことなんて忘れてるから、告白されたのかと
思ってドキっとしちゃうわけです。

あー好きすぎてどんな感想を書いていいやら分からないや。

あそーだ、最後にひとこと。
去年あたりからメガネ男子がブーム(もう終わった?)だったみたいだけど、
わたしは木暮さんほどナイスメガネな男前は知らない!真山(ハチクロ)も好きだけど、やはりメガネ君が一番すきだ!

まごうかたなき5点!!
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by nanako_6150 | 2006-04-16 20:51 | 作者名 あ行 25件
石川雅之 「もやしもん」 1~3
本屋に並びだしたときからずーっと気になってはいたんだよね。
分からんタイトルと、ぼんやりグリーンの表紙に「大豆インク使用」のオビ。
内容がまったく想像できん…!
この一見やるきなさ気な我が道路線ポーズに惹かれ、ついに購入してしまった次第。

内容はというと、すごい着眼点だなあ!と。
菌マンガって!
もやしって種麹のことか。

でも酒やら発酵食品やらインフルエンザやら、切り口はたくさんあるし身近なので
大変良いところに目をつけたと思う。とにかくこのマンガの肝というか成立している要因は
主人公の沢木が細菌を肉眼で見ることができる、という設定。
彼にかかると乳酸菌も丸に点目の愛嬌あるキャラクターに変貌します。
(日本産L・ヨグルティだとちょんまげがつきます) 
日本酒の製造法など、仕組みはおもしろいけどマンガで解説するにはねむたい
講義も、この手法のおかげで大変分かりやすいよ!
「かもすぞ」ってなんか使ってみたくなるしね。

にしてもこれ、最初は「農大物語」だったんだよね…。第二回にしてタイトル変更。
五話目でロゴデザイン変わってるし。
あと、1巻のラストに載ってる2巻の予告、結局全然かすってないよ。
ゆるい!!

さてさて、まだ物語は種を蒔いた段階です。
結城蛍はどこへ行ったのか、樹先生は沢木で何をたくらんでいるのか、
遥院生と美里はどうにかなるのか、なんで女子らにボンテージを着せるのか!(イブニング
の意向ですか?石川さん)

あー楽しみ、はやく最新巻読みたいな。4.5点!
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by nanako_6150 | 2006-04-13 23:09 | 作者名 あ行 25件
安野モヨコ 「さくらん」 全1
安野さんの描く和装美人はほんっと色っぽいね。
腰や首の傾け方や、指先の繊細さが見事。

序盤しか出てこないが、玉菊屋一の売れっ子花魁、庄ひ姉さんが印象的です。
女郎になんかなりたくないと言う主人公のトメキ(後、きよ葉)に「お前のような
田舎ゴボウには逆立ちしたって無理じゃ」と言い放つ。その言葉のせいで結局
トメキに「花魁になってみせる」と言わせてしまう庄ひ姉さんの手練手管。
すっかり罠にはまってしまったわけですね。

気になるのが「わっち」「ありんす。」「~じゃわいなあ。」などの吉原言葉(とは一概に
いえないけど)が、現代語とごっちゃに使われているところ。
禿(かむろ。はげではない)が「泣きんしたー」とか言う場面、違和感ないだろか。
実際こういうものだったのか。安野モヨコがわざと効果的に使っているのか。

最終話の「すぼけ○ら」は二、三度目に読むとツボに入ったわ。そんなデカ文字で。

あとさ、表紙に「庵野百世」って印があるよ。本名?

あ、全然ストーリーの本流に触れてない!まいいや3点
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by nanako_6150 | 2006-04-09 20:47 | 作者名 あ行 25件
安野モヨコ 「働きマン」 1~3
世界一売れる雑誌作るという野望をもつ女性編集者を軸に、社会で戦う働きマンの葛藤と
生きざまを描く作品。
↑なーんてね、このブログでは作品解説みたいなことはせず私の好きなポイントだけ
語るつもりだったけど、このマンガに関しては。自分が勤め出したことで実感するけど
読者に仕事の悩みがあるとすれば、このマンガの登場人物の誰かしらに当てはまる
んじゃないかな。
そういったものを、超人的な才能やらで解決(かわぐちかいじマンの主人公みたいに)する
わけでなく、おしつぶされてダメになってしまうでもなく、なんとか折り合いをつけて
やっていくってとこがリアルで好きだわ。

私が特に共感するのは一巻の「あやまりマン」ね。
主人公松方弘子の彼氏は、自分の希望とは違う仕事を任されていてる。一生懸命やっている
つもりでも人からはテキトーと見られ、そのたびに気のない謝罪をしている。
突然人事異動を命じられ希望部署につけることが決まったが、そのとたん、今の仕事に
悩んでばかりで100%の力でやってこなかった自分に後悔する。
という話。
っても、あたしは別に必要以上にはあやまりませんけどね。
仕事してて辛いなあと思うのは単に体力的に、とか会社の体質と合わない、とか
人間関係とかいろいろあるとは思う。
けど一番は、もっとやれたかもしれないことを、後から思って後悔すること、なのかも。

といういたってまじめな感想を書かせる安野さんの筆力に3.5点
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by nanako_6150 | 2006-04-08 01:11 | 作者名 あ行 25件
安野モヨコ 「監督不行届」 全1
これを読むまではなんとなく倦厭してたんだよね…安野モヨコ。どれも読めば面白いんだけど
おしゃれと恋を製図ペン(違うかも)で描く人っていうイメージで。岡崎京子に似てるなーと。そんだけだった。

ごめんなさい!てかんじです。この人すげー。すげー変。で、とっても普通の感覚を持ち合わせたまま変をつっぱしってるからエッセイが面白いんだね。

何はともあれ語るべきはそこじゃなくて、庵野監督ー!!そこまでイッテたんだね!道を。
知らなかったよ…。モヨコさんと結婚してずいぶん文化的な暮らしをするようになったんだ。 でもオタクのソウルは増している。
このマンガの秀逸なところは「嫌○流」とか「電○男」(←車は入りません)みたいに極否定も極肯定もせず、実態というかオタクの幸せを描いてるだけってとこだと思う。
そうなんだよねー、監督。コレクションは常に目の届くところに陳列したいよね。愛するものに囲まれて暮らしたいよね。
あたしだって本棚の手前と奥、二列にマンガを並べるなんてホントは嫌!

ひと皮むけたところで、好き度4点
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by nanako_6150 | 2006-04-06 23:37 | 作者名 あ行 25件
荒川弘 「鋼の錬金術師」 1~14
これって知らない人いるのかな。マンガから始まり、アニメ、映画、ラジオ、CD
グッズ、etc…、スクウェアエニックスのメディアミックス大成功作品だもんね。

そんなこたどうでもいいか。とにかくこの人すごいなーと思う。
絵のうまさ、初期設定の緻密さ、キャラクターの立ち具合、どれをとっても
初連載とは思えないよ!例えばジャンプで岸本斉史のNRUTOとか和月信宏の
流浪人剣心とかも初連載ヒット作だけど、あれは描いてるうちにどんどん絵柄も
世界観も変わっていった気がする。それが面白かったりもするけど、話に一本筋の
通った作品としてはイマイチかと。
荒川さんはやはりラストまで考えた上で逆算して構成してんでしょうね。

ちなみに私は意外性もへったくれもなく、ロイ・マスタングが好きですから!
ホークアイ中尉に無能扱いされる彼がたまらない。
なんつーか、ハマリ要素のひとつとして、「不思議遊戯」でいう朱雀七星士(漢字合ってるか?)
とか、「フルーツバスケット」でいう十二支みたいに、『グループ萌え』みたいなものって
ありますよね。「あの中だったら誰が好きー」みたいの。「HUNTER×HUNTER」なら
幻影旅団ね。
その役目をこのマンガでは軍部が担っていると思うんだけど、荒川さんは特に
狙ってないっぽくてそれが良い。あざとさがない。ファンタジーなのにどこを読んでも
こっぱずかしさがない。

まだ完結には遠いと思う(願う)ので流動的ですが、好き度は5点!
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by nanako_6150 | 2006-04-05 23:59 | 作者名 あ行 25件